COLUMN
話題のハーブ、ツボクサとは?
ツボクサってどんな植物なの? *1 *2 *3 *4
なお、「ツボクサ」とは和名を「壺草」とされ、庭(壺)に生えている草を意味しています。日本では一般的な野草として目にする機会も多いツボクサですが、世界的には「ゴツコラ」や「ゴッコラ」など多様な呼び方で呼ばれています。
WHO(世界保健機構)が「21世紀の驚異的薬草」「保護すべき薬用植物の中でもっとも重要なものの一つ」*5として認めたことも話題となりました。
また、野生のトラがケガを治す際にツボクサに体を擦り付けたという逸話から「タイガーハーブ」とも呼ばれています。
ツボクサにはどんな言い伝えや伝説があるの?
東洋医学では、ヒトの臓器の形に似た植物はその臓器の病気を回復させるとする「似類補類(にるいほるい)」という教えがあります。
上述したように、ツボクサはヒトの脳や腎臓の形に似ていることから、例えば中国では尿を出しやすくするお薬、インドでは認知機能を改善させるお薬として使用されてきました。
その他にもツボクサには、痛みを和らげる効果や解毒・抗菌効果などがあるとされており様々な国で使用されています。
ツボクサ抽出エキスにはどんな効果があるの?
そのため、ハーブ医療と民間療法のアーユルヴェーダの世界で広く活用されてきました。近年では、多くの研究によって古来より信じられてきたツボクサの効果・効能が科学的に証明されて始めていますがまだまだ解明されていないことも多いのも事実です。
ツボクサ抽出エキスの主成分はアジアチコシド・マデカッソシド・アジア酸・マデカッソ酸です。
それぞれ以下の作用が知られています。
・アジアチコシド・・・抗酸化作用及び創傷治癒作用
・アジア酸・マデカッソ酸・・・創傷治癒作用
そのため、皮膚の創傷、火傷などの軟膏製剤に用いられてきたとされています。
I型コラーゲン再生促進による作用 *6 *7
コラーゲンはタンパク質の一つですが、いくつかの種類があり、その中でもⅠ型コラーゲン皮膚や骨に最も多く存在します。肌のダメージを修復して弾力性を維持するにはⅠ型コラーゲンが不可欠で、肌を根底から支える働きがあります。
アジアチコシド、アジア酸、マデカッソ酸はいずれもⅠ型コラーゲンを生成する作用が高い成分として知られています。
また、ツボクサ抽出エキスには、肌のバリア機能をキープするのに必要なセラミドを分解する「セラミダーゼ」の働きを抑制する効果もあるとされています。セラミダーゼは紫外線などの刺激を受けることで活性化するため、知らず知らずのうちにダメージを受けた肌を守って水分の維持を助けてくれるうれしい効果も期待できます。
色素沈着抑制作用
ツボクサ抽出エキスとビタミンC誘導体の一種であるリン酸アスコルビルMgを一緒に使用することでメラニンの生成を抑制に対する相乗効果があることが最近の研究で分かってきました。
このように、ツボクサは昔からハーブ医療の世界で広く活用されてきた歴史があります。研究を重ねることで、古来より信じられてきたツボクサの効果・効能は医学的に妥当であることも証明されつつあるのが現状です。
特にコラーゲンの産生、水分保持のサポート、メラニンの産生抑制など肌のエイジングケア効果が高いことが注目されております。
ツボクサが気になった方は、日本ではツボクサの状態では入手しづらいですがベトナムでは青汁のようにジュースにしたり、炒めものの食材として使用されています。もし、手に入れることができた際は試してみてはいかがでしょうか。
また、手軽にお試しいただきたい方はハーブティーや国産CICA配合コスメを探してみるのもおすすめです。
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*1 東邦大学医学部(自然・生命・人間先端医学講座) ツボクサ
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*2 Madecassoside によるラット海馬神経新生促進作用
http://www.idac.tohoku.ac.jp/idac2014_se/ja/joint/product/pdf_h27/15.pdf
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*3 炎症による表皮の分化を正常化し、角化不全による肌のクスミ、炎症斑を抑制
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*4 特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会 ゴツコラに関する国際情報
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*5 WHO Monographs on Selected Medicinal Plants - Volume 1
http://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/42052/9241545178.pdf
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*6 化粧品成分オンライン ツボクサエキスとは…成分効果と毒性を解説
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*7 Influence of asiatic acid, madecassic acid, and asiaticoside on human collagen I synthesis